「かみだなの祀り方」かみだなの中には、神社で頒布しているお札を収めます。お札は神霊が宿る依り代で、いわば神さまの「出張所」です。家の中には小さな神社を置くような気持ちで、神霊が宿るのにふさわしい、明るく清らかな場を用意して下さい。かみだなを新しくおまつりするタイミングは人それぞれ。従来は家の新築や結婚など人生の節目などを目安としていましたが、既にお持ちのお札を収めたい、あるいは良いこと/悪いことがあったからなど、ご自身の中の必然や理由を大切にお考え下さい。

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「お札の種類」神棚に収めるお札は、日本人の総氏神とされる伊勢神宮の神宮大麻、あるいは生まれ故郷やいまお住まいの地域の氏神をおまつりする神社のお札、個人的に崇敬されている崇敬神社などから、ご自身で選んで下さい。お住まいの地域の氏神神社がわからない場合は、神社本庁や、各都道府県の神社庁(神社本庁の地方機関)にお問い合わせ下さい。

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「サイズのおさめ方」伊勢神宮のお札には五種類ありますが、全国の神社を通じて頒布されているお札(頒布大麻)のサイズは巾68ミリ☓高245ミリ☓厚5ミリです。かみだなはこの「頒布大麻」、それより横巾の一回り大きい、神宮の神楽殿で授与される授与大麻「角祓」まで収めることができます。また各地の神社によってお札のサイズは異なりますので、氏神神社や崇敬神社のお札をお受けする際には、必ずサイズをご確認下さい。かみだなにはお札を三枚重ねて収めることができます。重ねる場合の順番は、一番手前が神宮大麻、二番目が氏神神社のお札、三番目が崇敬神社のお札となります。※かみだなの内寸は巾85ミリ☓高265ミリ☓厚16ミリです。

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「おまつりの作法」方角や作法など細かな決まりごとより、家や店舗の中に明るく清浄な場所を用意して、神霊が宿るにふさわしい清らかさを保ち、敬意を持って接することが大切です。日常を過ごす空間の中に囲われ、そこから切り離された特別な場所は、向かい合う者にその姿勢を自ずから正させ、自らの行いを省みるよすがともなるからです。拝礼は神社同様、二礼二拍手一礼が基本ですが、おまつりする氏神神社・崇敬神社の作法と異なる場合は、そちらに合わせて下さい。

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「お札の交換」日本人は「古いものを残す」ことが得意ですが、一方で伊勢神宮の式年遷宮に象徴されるように、瑞々しく清らかな状態を好む神々のために、社殿の建て替えや神宝の新調をすることをためらいません。お札についても、授与されたものをいつまでもまつり続けるのではなく、新年などの機会に新しいお札を持参すれば、後でお焚き上げを行い、しかるべく処分されます。神棚の交換は特に年限の定めはなく、おおむね五年から十年程度を目安に、あるいは弔事や慶事が続いた時などに交換することもあります。